09/6/7
第36回
「トゥルース、叫ぶ」






ホコリ
「にゃはん、こんばんは♪」


フリックル
「こんばんは〜

どーでもいいけど
お前ラジオやるたんびにキャラ変えようとしてねぇか?」


ホコリ
「そーか?
俺っちは俺っちだぜ」


フリックル
「なんだかなぁ」


ホコリ
「そーいう兄ちゃんだって
一回キャラ変えたじゃねーか」


フリックル
「あれはキャラじゃなくて
イメチェンだよ」


ホコリ
「似たようなもんだろ」


フリックル
「別に根が変わったわけじゃねんだから」


ホコリ
「ん〜・・」


フリックル
「っていうかホコリだって
ある意味イメチェンしてんだぞ」


ホコリ
「にゃ、なんでだ?」


フリックル
「急に勉強好きになって
大学入ったんだべ」


ホコリ
「うん」


フリックル
「それも同じだよ」


ホコリ
「そーか、同じか^^」


フリックル
「ホントにわかってんのかよ」


ホコリ
「でもにーちゃんって
前から男っぽいし
女っぽいよな」


フリックル
「何それ」


ホコリ
「にゃはは、オトメンって漫画
知らねーのか?」


フリックル
「オトメンってあのオトメン?」


ホコリ
「そー!

つーわけで今日は
俺っちが独断と偏見で思った
オトメンたちに来てもらったぜ!」


トゥルース
「こ、こんばんは」


氷河
「こんばんは!」


ジック
「こんばんはっす」


フリックル
「・・・」


ホコリ
「紹介するぜ!

左からトゥルース、氷河、
・・・と誰だっけ」


ジック
「また俺だけ忘れてる・・」


フリックル
「オレの従兄弟のジックだよ」


ホコリ
「あーそうそう。
ジックの3人だぜ!」


ジック
「・・・」


トゥルース
「ど、どうぞよろしく」


フリックル
「左からって
ラジオだから分かるかっつの」


ホコリ
「細かいことは言うなって♪」


トゥルース
「と、ところで
今オトメンの話してましたね」


ホコリ
「そーだな」


氷河
「あの、オトメンって何ですか?」


フリックル
「漫画だよ、オレは読んだことねぇけど」


ジック
「俺も名前だけなら」


ホコリ
「よーするに女っぽい男と
男っぽい女が主人公の漫画だぜ」


トゥルース
「ちょっと違いますね」


氷河
「え?」


トゥルース
「正確には男らしいんだけど
趣味や考えが女性的な高校生と
男らしさを兼ね備えた可愛らしい女子高生を
中心とした少女漫画ですよ」


ホコリ
「似たよーなもんじゃん」


トゥルース
「いえ・・
ホコリさんのおっしゃることは
若干違うんですよ。

お、俺の偏見だけど」


ホコリ
「うーん」


トゥルース
「とにかく主人公の飛鳥が
強くて頭良くてかっこ良いんだけど
少女漫画やお菓子作りが趣味っていう
乙女思考の持ち主なんです」


フリックル
「へぇ・・
要するにギャップが強いってわけね」


氷河
「トゥルース、やけに詳しいじゃん」


トゥルース
「だ、だって俺・・
この漫画の愛読者だし・・

そ、それに俺・・
飛鳥に憧れてるし・・」


ジック
「俺、乙女思考なんて全然わかんないっすよ」


トゥルース
「ジック君だって意外にオトメンかも」


ジック
「え、何でっすか」


ホコリ
「逆じゃねーか?
見た目は美女だけど
やってることは暑苦しいって感じじゃ」


ジック
「ちょ、なんすかそれ(汗」


フリックル
「っていうかジックは男だよ、
普通に男」


ジック
「普通にって兄貴」


フリックル
「そもそもさ、
このラジオの登場人物って
なんでこうギャップ強いのばっかなんだろうね」


ホコリ
「にゃ?」


フリックル
「だってそうだろ?
外見と内面が全然かみ合ってないヤツばっかじゃん」


ホコリ
「んー言われてみりゃーなー・・
俺っちだって今でも女に間違われるぜ」


トゥルース
「俺なんて先月だけで
2回間違われましたよ」


氷河
「甘いね、オレなんて3回だぜ」


フリックル
「張り合ってんじゃねぇよ」


ホコリ
「可愛いのと女の子っぽいのは
全然違うからなー」


フリックル
「別にいいじゃねぇか。
男だって女だって
可愛いって言われりゃ大抵嬉しいだろ」


ジック
「お、兄貴ずいぶん肯定的になったじゃん」


フリックル
「大人になったからな」


ジック
「前なんて
可愛いって言われるたんびに
舌打ちしまくってたのにな(笑」


フリックル
「あんときは子供だったんだ!」


ホコリ
「そーかー
兄ちゃんも20歳になったのか・・」


フリックル
「まぁな、誰だって
20年経てば20歳になるだろうよ」


ホコリ
「そーいや俺っちもうすぐ20歳だぜ!」


トゥルース
「あ、おめでとうございます」


ホコリ
「ていっても9月だけどな」


フリックル
「でも9月になったら
お前も酒の飲める年になんだな〜」


ホコリ
「でもさー・・」


フリックル
「何?」


ホコリ
「俺っち酒って何か怖いんだよなー」


ジック
「何でっすか?」


ホコリ
「だってさ、酒飲むと
酔っ払っちゃうんだろ?
俺っちその酔うっていう感覚が
どうも恐ろしくて仕方ねぇ」


フリックル
「んー、人によるからな。
スプーン一杯で倒れるヤツもいりゃあ
1ダース一気飲みしてもなんともないヤツもいるし」


ホコリ
「俺っち甘酒は飲んだことあるから
多分平気なんだろーけどさ」


フリックル
「甘酒くれぇじゃなんともいえないって」


ホコリ
「その点カカルはすげーよな・・」


ジック
「カカル?」


ホコリ
「おー、ジックは知らねーか。

俺っちん家の隣に住んでる
実習教員生だぜ!」


氷河
「教員実習生でしょ」


ホコリ
「あ、そっちか(笑

そんで幻想学園で教師やってんだぜ」


氷河
「オレやトゥルース達のクラスの担任だもんな」


トゥルース
「そういえばあの人って
お昼休みによく外で
お酒飲んでるよね」


氷河
「昼間っからビールだもんなぁ、あの人。

っていうかそれ以前に性格時々変わんない?」


トゥルース
「うん、授業中とか凄い真面目なのに
昼休み入ると途端に人が変わるよね」


氷河
「時々学食でデザート食べて
凄いハイになってるときあるもんな」


ホコリ
「それって二重人格ってやつか?」


フリックル
「スイッチ切り替えてるだけだろ」


トゥルース
「クラスじゃあの人のことを
モード:Mとか
モード:Qって呼ぶようになったよね」


氷河
「名付け親はドルチェだけどね〜」


ホコリ
「なんだ?
そのMとかQとか」


氷河
「カカル先生ってお酒飲んだり
美味しいもの食べてるときに
時々キュ〜って越えだすときがあるんすよ」


トゥルース
「きっとあれが先生の素の状態だと
思うんですよね」


氷河
「だからその鳴き声にちなんで
素の状態のことをクラスでは
”モード:Q”って呼んでるんすよ(笑」


トゥルース
「一方授業中のときとかは
驚くほど真面目にやっているから
真面目のイニシャルを取って
”モード:M”なんです」


氷河
「でも探してみたら
もっといろいろ出てくるかもしんないよね」


トゥルース
「俺は別に楽しんでやってるわけじゃ・・」


フリックル
「モードQね・・」


ホコリ
「もしかすると
あいつはロボットかもしんねーな」


フリックル
「や、そういうことじゃなくて」


ジック
「な、何か凄い先生なんすね」


ホコリ
「あーでも
普段はすっげー良いヤツだから
普通に接するなら安心してもいーぞ」


トゥルース
「うん、特に害はないから、あの先生」


氷河
「むしろ結構評判良いよね」


ホコリ
「なー、もしかすると
カカルもオトメンなんじゃねーか?」


フリックル
「はあ?
あれのどこがオトメンなんだよ」


ホコリ
「だっておいしーもの食べると
キュ〜って鳴くんだろ?」


フリックル
「好物にもよるだろ。

な、あの二人って
何が好きなわけ?」


氷河
「・・なんだっけ?」


トゥルース
「確か食後のチーズケーキが
一番楽しみだって言ってたよね」


氷河
「そうだった!」


フリックル
「・・・」


ホコリ
「な、やっぱそーなんだよ」


フリックル
「や・・
チーズケーキ好きなやつなんて
どこにでもいるだろ」


ホコリ
「じゃー
プチオトメンだな!」


フリックル
「まったくもって
わけがわからん」


氷河
「そんなこと言ったら
甘党の人みんなそうなっちゃいますよ^^;」


フリックル
「だな、オレだって
甘いもんは好きだし」


ホコリ
「そーなのか?
俺っちはあんまり食べねーぞ」


フリックル
「え、お前ってそうだったっけ」


ホコリ
「うん、甘いもんの食べすぎは
虫歯になっちまうしなー」


フリックル
「けどホコリは
ブラックコーヒー飲むようなガラには
全然見えねぇよ」


ホコリ
「うん、兄ちゃんの言うとーりだぜ!

俺っちはコーヒーよりお茶の方が好きだからな!」


氷河
「なぁトゥルース、
カカル先生ってもしかして
朝もコーヒーじゃなくて
ビールで頭シャッキリさせてるのかな」


トゥルース
「ありえるかもね。
むしろ血液もビールだったりして」


ホコリ
「それって赤じゃなくてビール色ってことか?」


フリックル
「ナメック星人じゃあるまいし・・」


ホコリ
「兄ちゃん、ナメック星人は
ビールじゃなくて紫だぞ」


フリックル
「あーそうか・・
ってそこはマジに突っ込むんかい!」


ホコリ
「だって俺っち
ドラゴンボールのファンだもんよ!」


ジック
「あ、語尾がうずまきナルトだ」


フリックル
「ん?
そういやホコリ」


ホコリ
「にゃ、どーした?」


フリックル
「さっきオレがオトメンとかどうかって
言ってたよな。

なんで?」


ホコリ
「へ?俺っち兄ちゃんのこと
オトメンなんて言ってねーぞ」


フリックル
「じゃあ何て言ったんだよ」


ホコリ
「男っぽいし
女っぽいって言ったんだぞ」


フリックル
「嘘だ、お前ぜってぇ
オレのことオトメンって言った」


ホコリ
「言ってねーって」


フリックル
「言ったってば」


ホコリ
「だから言ってねーって!
兄ちゃん俺っちが言葉間違えやすいからって
そんなこと言うもんじゃねーぞ」


フリックル
「ごまかすなよ」


ホコリ
「ごまかしてんのはそっちだろ」


フリックル
「んだとこの野郎」


氷河
「ちょ、ちょっと二人とも
落ち着いて」


ホコリ
「大体兄ちゃんは最近
可愛い可愛いってチヤホヤされてて
図に乗ってるんじゃねぇの?」


フリックル
「あ?
てめぇそういう言い方はねぇだろ。

てめぇだってここんとこ勉強できるからって
図に乗ってんじゃねぇか」


ホコリ
「図になんか乗ってないぞ!」


フリックル
「はっ、そういう風に
必死で否定するとこがまた怪しいぜ」


ホコリ
「勝ち惜しみってヤツか」


フリックル
「負け惜しみだろ」


ホコリ
「お、兄ちゃん認めた。
負け惜しみしてるって認めた」


フリックル
「ブチ」


ホコリ
「わ」


フリックル
「ざけんなコラァァァ!」


ホコリ
「い、いくら兄ちゃんだからって
俺っち手加減しねぇぞ!」


ジック
「ちょっと兄貴落ち着けって;」


氷河
「ホコリさんも大人気ないですよ〜(汗」


ホコリ
「るせぇ!
顔だけオトメン野郎は黙ってろ!」


氷河
「えぇ;」


トゥルース
「オトメンをバカにするなぁぁぁぁ!!!」


ホコリ
「にゃΣ」


フリックル
「うぇ!?」


トゥルース
「はぁ・・はぁ・・」


氷河
「と、トゥルース?」


トゥルース
「・・・あ」


ホコリ
「だ、だいじょーぶか?」


トゥルース
「・・・
す・・すみません(汗」


ジック
「・・・」


フリックル
「・・・」


ホコリ
「兄ちゃん、
いつまで胸ぐら掴んでんだよ」


フリックル
「あ」


トゥルース
「あの・・で・・でも・・あの・・
本当・・乙女バカにしないでください・・」


ホコリ
「わ、悪かったよ。
俺っちが悪かったから。

なぁ兄ちゃん」


フリックル
「あ、あぁ。

っていうかラジオだってこと忘れて
すっかり我を忘れちまった」


ホコリ
「俺っちも・・
反省しなきゃ」


氷河
「と、とりあえず
丸く収まったってことでいいのかな」


ジック
「みたいっすね」


トゥルース
「・・・」


フリックル
「悪い、ホコリ」


ホコリ
「にゃ・・俺っちこそごめん」


フリックル
「と・・とりあえず
そろそろ時間だし・・
ここまでにする・・?」


ホコリ
「そ、そーだな。

トゥルースもガクっとなっちまったし」


トゥルース
「は、恥ずかしい・・(滝汗」


フリックル
「あの、ラジオ聞いてる皆さん、
お騒がせしてすみませんでした・・ホント」


ホコリ
「俺っちもごめんなさい><
これからは気をつけるから!」


フリックル
「それじゃあまた次回・・」


ホコリ
「ま、またな」


氷河
「ほらトゥルース、
そろそろ顔上げなよ」


トゥルース
「・・・すいません」



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